5歳児健診では精神発達や社会性の発達、行動面の発達を評価することができ、必要に応じて医療、福祉、教育などのフォローアップにつなげます。就学の1年以上前に実施するために様々な支援に繋げることが可能です。就学時健診は入学の半年前頃に実施され、内科・眼科・歯科検診や教員による面談が主な内容で、学校生活に支障となる疾患等を就学前に発見することが主な目的です。
医師の方へ
こどもの身体的・社会的発達状況を就学前に観察し、フォローするための健診。
5歳児は、言語の理解能力や社会性が高まり、発達障害が認知される時期であり、保健、医療、福祉による対応の有無が、その後の成長・発達に影響を及ぼす時期であると言われています。
この時期のこどもを観察し、就学に向けての地域でのフォローアップ体制を構築するため、5歳児健診の実施が奨励されています。
医師の方からよくあるご質問
医師の出務回数はなるべく増やさないようにするために、複数の年齢の乳幼児健診を同日に実施したり、通常の健診の1回の受診者数を増やすことで通常の健診回数を減らし、5歳児健診の枠を設けている自治体もあります。
5歳児健診ポータルサイトにアップしてある動画が役に立つと思います。また、日本小児科学会や日本小児保健協会などが、5歳児健診の研修会を実施しています。機会を逃さず、ご参加ください。
個別健診は、健診を実施する側、健診を受ける側、両方にとって実施日を調整できるなどメリットがあります。一方で、健診方法の標準化や、判定の精度管理についてカンファレンス等を通して、医療機関と行政機関で共有していくことが必要です。
全国自治体アンケート調査の結果、現在5歳児健診を実施している自治体での医師の診察時間は、5分前後がほとんどでした。事前に保健師等による問診が実施されており、それをもとに診察を実施されます。
健診後の事後カンファレンスに医師が出席できないこともあると思います。行政機関と判定結果等について意見交換をすることで、5歳児健診の課題抽出や、精度の向上につながると思われます。時間が許す範囲で、事後カンファレンスに出席していただけることを期待します。